渋滞論

渋滞現象についての数理的解析について論文が発表されました。オンライン公開論文として読めるのでドゾ
"Traffic jam without bottleneck – Experimental evidence for the physical mechanism of formation of a jam",
Yuki Sugiyama, Minoru Fukui, Macoto Kikuchi, Katsuya Hasebe, Akihiro Nakayama, Katsuhiro Nishinari, Shin-ichi Tadaki and Satoshi Yukawa
(New Journal of Physics 3, 1 (March 2008) 016001)


まだ原文を読んでいないので、アブストだけを見ると、タイトルのままの意で
「何もボトルネックが無くても渋滞は生じる」と言う事。
それを物理的解釈として数理モデルを元に実証実験を行いました。
まず前提として、知るべきこと。

  1. 渋滞現象は相転移現象。
  2. ボトルネックとは何ぞやというと、渋滞の原因は先頭車両のブレーキとか坂が存在するという意味

結論として、ボトルネックが無くても渋滞は生じるよということを数理モデルで確認できましたってこと。
実験内容は円環の上に自動車22台を置いて一定のスピードで走らせる。というもの。


なるほど!と思う。当たり前と言われそうだがこれは結構すごい発見だと思いました。
渋滞の数理モデルが出来ることによって、交通量の最適化が出来るのです。
道路の設計にも応用できるでしょう。


わかりやすい参考文献として、著者のWebサイト
佐賀大学只木進一先生のページ
大阪大学菊池誠先生のブログ
東京大学西成活裕先生の研究室